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砂地農業の現状と将来展望パート2 不毛地を沃野にかえる-砂地農業への挑戦・世界の沙漠写真展-編
当講座の内容は、日本砂丘学会様よりご提供いただいた「日本学術会議講演会」(平成10年〜12年)テキストの内容を転載しております。
掲載をご承諾いただきました諸先生方に謝意を表します。
公開講演会「砂地農業の現状と将来展望」パート2
「はじめに」

地域農学研究連絡委員長 朝日田 康司



 日本学術会議第6部地域農学研究連絡委員会は、日本砂丘学会と東京農業大学の共催を得て、昨年に引き続き今年も「砂地農業の現状と将来展望」なるテーマの講演会を持つことになりました。
 この講演会開催のねらいは、地理的社会的条件の異なる地域の砂地農業が抱える問題と、その対策・将来展望について概観し、日本各地に点在する砂地農業の現状認識と地域間の相互理解を深めることにあります。昨年は1,480haの砂地農業を持っている徳島県の徳島市で開催しました。内容は砂地農業への導入作物の変遷についての特別講演、砂地農業の気象、土壌、そして地域開発からみた特徴、さらに砂地ブドウの産地形成についての話題提供がありました。今年は昨年の成果をふまえ、砂防関係2題、砂地かんがい、砂栽培システムについての話題提供とコメントをいただくこととしました。
 今回は併せて「世界の砂漠・写真展」も講演会場に隣接して開かれます。日本砂丘学会が世界の砂漠の魅力と不思議について紹介いたします。この写真展は、平成10年5月16日から28日まで鳥取市で開かれ、大変好評でしたので、今回、場所を変えてより多くの方がたに見ていただこうというものです。
 地域農学研連の任務は、地域固有の農業、農村、農民にかかわる諸問題を地域の自然や立地との関係において理解し解明する学問分野の研究連絡にあります。我が研連が「砂地農業」をとりあげたのは、砂地農業が地域にとって大変重要であると考えたからであります。地域農業は即地域問題であります。今回、東京農業大学の「生涯学習センター公開講座」としたのもこのことを理解していただくためでもあります。
 日本学術会議は、今年、創立50周年を迎えました。そして、この記念すべき平成11年の1年間を「日本学術会議創立50周年記念年」と位置付け、学術上あるいは我が国が抱えている今日的諸問題に対応するため、多彩な活動を行っています。詳細は省略しますが、その一環として逐次、記念講演会及びシンポジウムを開催しております。今回の講演会もその一部であります。
 話題提供の諸先生はじめ参集者の皆様のご協力により、この講演会が盛会であることを確信するものであります。


平成11年11月12日開催「日本学術会議創立50周年記念公開講演会」
テキストより転載

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