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砂地農業の現状と将来展望パート3 -砂農業から世界の乾燥地農業へ-編
当講座の内容は、日本砂丘学会様よりご提供いただいた「日本学術会議講演会」(平成10年〜12年)テキストの内容を転載しております。
掲載をご承諾いただきました諸先生方に謝意を表します。
メキシコ・バハカリフォルニアの農業開発

鳥取大学農学部 藤山 英保

  1. はじめに
     不毛の地とされていた砂丘地を緑の沃野に変えた日本の砂地農業技術がこれまで世界各地で実践されてきた。その中でもっとも大きな試みであったのがメキシコのカリフォルニア半島(バハカリフォルニア)ゲレロネグロで行われた国際協力事業団(JICA)のプロジェクト技術協力「メキシコ沙漠地域農業開発計画」であろう。それについて述べる前にバハカリフォルニアの自然とそこで営まれている農業を紹介する。

  2. バハカリフォルニアの概要
     バハカリフォルニア(Baja California)は北アメリカ大陸西岸に南北にのびた半島で、メキシコ合衆国の領土である(図1)1)。その総延長はおよそ1,300kmであるが、幅は広いところでも200km、狭いところでは40kmほどである。面積はおよそ日本の本州に匹敵する。
     バハカリフォルニアは、北から順にボーダー地帯(LA FRONTERA)、コロラド沙漠(DESIERTO DEL COLORADO)、中央沙漠(DESIERTO CENTRAL)、ビスカイノ沙漠(DESIERTO DE VIZCAINO)、ヒガンタ山脈(SIERRA DE LA GIGANTA)、マグダレナ平原(LLANO DE MAGDALENA)、岬地域(CAPE REGION)に分けられ(図2)1)、それぞれ独特の気候を呈する。太平洋側は寒流が南下しているために概して冷涼であるが、カリフォルニア湾岸は暑い。
     まず北部のボーダー地帯はアメリカのカリフォルニア州と似た気候で冬雨型であり、年間降水量の90%は12月から3月の間に降る。その山岳地帯は海抜3,000mに達し、マツ類を代表とする針葉樹林帯がひろがる。この地帯の雨は冬には雪にかわる。その山岳地帯の東側のコロラド沙漠は雨が降らず、極端に乾燥しており、夏には気温が40度を超える。コロラド沙漠や中央沙漠がバハカリフォルニアでもっとも暑い地帯である。ビスカイノ沙漠は寒流の影響下に発達した海岸沙漠で、気候は温暖かつ冷涼であり、雨は少ない。マグダレナ平原もこれに近い。岬地帯は暑く、しばしばハリケーンに襲われる。バハカリフォルニアの大部分は乾燥した大地で、人間が生活するには大変厳しい環境であり、「悪魔の半島」ともよばれる。しかしそれは一方では人間に侵されない自然が存在することを意味しており、魅力的な半島でもある。
     中央沙漠には高さが20mに達する巨大なサボテンであるカルドン(Cardon、ジャイアントカクタス、日本語名は弁慶柱)をはじめとして多くのサボテン類がみられる。見渡すかぎりのカルドンの林は壮観である。また世界中でバハカリフォルニアだけにしか存在しないシリオ(Cirio)という不思議な形の植物も興味深い。夏には下草が枯れてしまうサボテン林も冬にはお花畑となる。カリフォルニア湾岸にはマングローブ林が点在し、シオマネキや熱帯魚をみることができる。
     バハカリフォルニアは北緯28度線(奄美大島と同緯度)を境に南北2つの州に分かれている。北はバハカリフォルニア州(Estado de Baja California)、南は南バハカリフォルニア州(Estado de Baja California Sur)とよばれる。バハカリフォルニア州の州都メヒカリ(Mexicali)はコロラド沙漠の中に位置する。アメリカ合衆国と国境で接しており、人口100万人の都会である。大陸メキシコからの鉄道の終点であるが、鉄路はそのままアメリカに続いている。太平洋岸の国境にあるティファナ(Tijuana)やその100km南のエンセナダ(Ensenada)は産業都市であるとともに、西海岸のアメリカ人が週末に気軽に遊びにくる観光スポットでもある。
     南カリフォルニア州の州都ラパス(La Paz)は「平和」という意味のスペイン語である。半島南端に近く、カリフォルニア湾に面している。人口は18万人で北の州都メヒカリにくらべると小さい。自由貿易港であった昔のにぎわいは今はないと言われるが州都であるだけに交通も便利で、メキシコシティはもちろん、アメリカのロサンジェルスとの間にも直行便がある。町の位置の関係で夕日は海に沈み、たとえようもなく美しい。治安もよく、まさに平和である。半島南端のロスカボス(Los Cabos)はバハカリフォルニアでもっとも有名な観光地で、日本からもツアーも多い。バハカリフォルニアは半島全体が風光明媚であるといっても過言ではなく、太平洋側、湾側どちらも海岸地帯には観光地や保養地が多い。観光はバハカリフォルニアのもっとも重要な産業のひとつである。
     

  3. バハカリフォルニアの農業
     農業は主にメヒカリ周辺と太平洋側の平野部で行われている。降水量が少ないために潅漑が必要である。太平洋側の平野部の潅漑水はボーダー地帯やヒガンタ山脈のような山岳地帯に降った雨が浸透した地下水を利用しているが、水源は不安定のようである。野菜や果樹にはこれまで畦間灌漑や表面灌漑が主であったが、点滴潅漑も普通にみられるようになった。
     まずメヒカリ付近に広がる農業地帯はその北部のアメリカ合衆国カリフォルニア州の大農業地帯であるインペリアルバレー(Imperial Valley)と同様の農業形態で、コロラド川から運河によって水を引き、コムギやワタを栽培している。エンセナダから80kmほど南のサントトーマス(Santo Tomas)はメキシコでは有名なワインの産地であり、広大なブドウ畑が広がっている。エンセナダから190km南のサンキンティン(San Quintin)付近の農業は北バハで重要性を増してきており、トマトを中心に野菜類が栽培されている。また、北バハには大きな面積ではないがコムギが無潅漑で栽培されている地帯もある。また家畜飼料としてはアルファルファやソルガムが栽培されている。
     メキシコの人々の食生活に密着した作物の生産はどちらかといえば南バハカリフォルニア州で行われている。州全体の耕作面積は6万8千ヘクタール、その最大の農業地帯はマグダレナ平原のコモンドゥ(Comondu)地域で、全体の面積の90%を占める。その他はムレヘ・ロレト(Mulege・Loreto)地域、ラパス地域およびロスカボス地域である。ロスカボス地域はおよそ900ヘクタールにすぎないが、その60%では有機農業が行われている。州の主な作物はチックピー、コムギ、トウモロコシ、ワタ、ソルガム、メキシカンビーン、トウガラシ(ピーマンを含む)、ゴマ、ジャガイモ等である。果樹オレンジ、メキシカンライム、グレープフルーツ等のカンキツのほか、マンゴー、アボカド、パパイヤなども栽培されている。近年イチジクやブドウがのびてきている。イチジクはもっぱら乾燥させて食される。


  4. 国際協力事業団プロジェクト技術協力「メキシコ沙漠地域農業開発計画」
     鳥取大学を中心としたプロジェクト(1990〜1997)が行われたのは州境のすぐ南側に位置するゲレロネグロ(Guerrero Negro)である。この町はビスカイノ沙漠の中にあり、太平洋に面している。沖を南下する寒流の影響で冷涼であるため(図3)、サボテン類は存在しない。年間降水量は約90mmで、鳥取のおよそ1/20である(図3)。その雨は冬に集中しており、夏はまったくといってよいほど降らない。年間をとおして海風が強く、特に春は強風が砂を巻き上げる(図3)。このような特徴をもつゲレロネグロの気候は天日製塩には最適であり、この町には世界一の面積の塩田をもつメキシコ塩輸出公社がある。そこで生産された塩は日本、アメリカ、カナダ等に輸出されている。この塩輸出公社がプロジェクトのカウンターパート機関であった。
     ゲレロネグロの人口は現在1万人強で、年々増加しているようである。人口の大部分が塩輸出公社の従業員とその家族である。そのためか治安はよい。町のスーパーマーケットにはアメリカからの輸入品も含めて物資が豊富である。特に風土病もなく、水の問題がなければ生活は快適である。約40km離れたところの地下水をポンプで揚げ、パイプで輸送し、町の住宅に供給している。後述するようにこの水は塩を含んでいるのでそのまま飲むには問題がある。後述する農業開発プロジェクトではこの水を潅漑水に用いている。
     冬になると北方のベーリング海から体長14mに達するコククジラが出産のためにゲレロネグロをはじめとしてバハカリフォルニアの湾に南下してくる。この時季ホエールウオッチングを目的に多くの観光客がバハを訪れる。ゲレロネグロは半島の中央部に位置し、南への旅行の中継地でもあるため、町の大きさの割にホテルが多い。なおゲレロネグロとは「黒い戦士」という意味のスペイン語で、その昔ここの湾で座礁したアメリカの捕鯨船の名“Black warrior”に由来する。
     プロジェクトの詳細については藤井2)が述べているのでここでは重複を避け、研究分野と課題のみを表1に示す。農業生態、作物、土壌肥料、灌漑および果樹・飛砂防止のそれぞれに日本人の専門家と数名のカウンターパートが配置された。各分野で得た成果を総合して乾燥地での野菜・果樹栽培技術を確立し、その技術をカウンターパートを通じて移転するのが最終目標であった。なお、プロジェクトで対象とした野菜と果樹は次のとおりである。

    野菜
     メキシコでもっとも重要な野菜であるトマト、トウガラシ(ピーマンを含む)、メロン、スイカのほか、レタス、ビート、タマネギ、キャベツ、カリフラワー、ブロッコリー、スカッシュ、ニンジン、フダンソウ、二十日ダイコン、キュウリ、ニンニク。
    果樹
     カンキツ(バレンシアオレンジ、ネーブルオレンジ、メキシカンライム、グレープフルーツ)、ブドウ、イチジク、リンゴ、ナシ。

     ここで筆者が所属した土壌肥料分野に関しての課題と成果について述べる。
     プロジェクト圃場の理化学性を表23)に示す。鳥取砂丘土壌4)と比較すると微砂が多く、粘土が少ない。陽イオン交換容量(CEC)は鳥取砂丘土壌と大差はないが、pHは8.5を超えており、アルカリ土壌(sodic soil)である。化学組成は山内5)が詳細に述べている。要約すると次のとおりである。リン(P)、カリウム(K)およびカルシウム(Ca)が豊富で、窒素(N)とマグネシウム(Mg)が欠乏している。ホウ素(B)の含有率が高く、高pH下でB過剰の危険性がある。トマトの尻腐れやレタスのチップバーン(tipburn)のようなCa欠乏様症状については、その可能性を否定しており、藤山ら6)もこれを支持する結果を得た。
     まず基本的な肥沃度を把握する目的で三要素試験(表3)5),7)を行った。この結果はNが欠乏しており、PとKが豊富であるという土壌分析結果を裏付けている。本プロジェクトの最大の目的は節水による栽培技術確立であるので点滴灌漑法(dripirrigation)が採用された。プロジェクトの初年度に山内によって灌漑水に肥料を溶かして分施する方法が提案された。当初は施肥法の妥当性をさぐる目的もあって日本における上記野菜の生育期間全体の養分吸収量を栽培週で割って週あたり施肥量が決定された。その後、週当たりの施肥量と収量との関係を調査し、最適施肥量を決定することとなった。
     この施肥法を用いるには肥料は水溶性でなければならない。また、塩害発生の危険性が高い条件があるので、作物による養分吸収後に塩が土壌中に残存しない肥料や土壌が酸性に向かう生理的酸性肥料が望ましい。これらの点を考慮して選択されたのが次のとおりである。
    N:
    硝酸アンモニウム(NH4NO3)と尿素(CO(NH2)2
    K:
    硫酸カリウム(K2SO4
    Mg:
    硫酸マグネシウム(MgSO4
     Caは土壌中に豊富なので必要なし、微量要素については野菜に欠乏症がみられなかったので将来の問題、とされた。なおカンキツには鉄欠乏症様のクロロシス見られたが、これは土壌の高pHがもたらすものと思われた。また正リン酸は当初手に入らなかったので過燐酸石灰を用いた。
     プロジェクトで用いた灌漑水は電気伝導度(EC)が1.21dSm-1、pHが7.97、SAR(sodium adsorption ratio)が4.41で3)、FAOの基準では灌漑水としての問題はlight to moderate8)とされる。陽イオンの大部分はNa+(6.45mmol(+)kg-1)で、陰イオンの大部分はCl(7.23nmol(-)kg-1)である。つまり塩化ナトリウム(食塩)を多く含む。Na+とClはとともに土壌養液の浸透ポテンシャルを低下させて作物に塩害をもたらす。特にNa+は土壌pHを上昇させることから、作物に多くの栄養障害をもたらす。節水によってこれらのイオンの圃場への投入をできるだけ抑制しなければならない。
     話を施肥に戻すと、上記のように1が確立され、次に2に進んで作物種ごとの適切な施肥量を順次決定することとなった。3については1994、1995年に筆者が短期で赴任した際に決定することとなった。4については鳥取大学農学部の山本9)が1992年と1993年に土壌分類学の講義、モノリス作成法の指導、圃場および近郊土壌の土壌調査を通じてカウンターパートに技術移転を行った。このようにして土壌肥料分野の義務を果たすことができた。
     ここで1994年に行った土壌のpHとECに関する調査と土壌のアルカリ性矯正効果の調査結果を紹介する。まず、圃場48箇所の深さ5cmにおける土壌のpH(1:2.5水抽出)とEC(1:5水抽出)との関係を図4に示した。
     両者の間には明らかに負の関係が存在した。pHが8.5を超える場所ではECが低く、アルカリ土壌を呈していた。仮に6.45mmolkg-1のNaClが灌漑水に含まれるとすると、1日2mmを365日潅水した場合1ヘクタールあたりNa+が1.1トン、NaCl(食塩)としては2.8トンが圃場に持ち込まれることになる。Na+はCa2+やMg2+のような陽イオンを溶脱させることによって土壌をアルカリ化する。アルカリ土壌では鉄(Fe)、マンガン(Mn)、亜鉛(Zn)等の必須微量元素の欠乏やB過剰をもたらすのみならず、粘土含有率の高い土壌では透水性の低下をもたらす。高pH下では硝酸化成菌によってアンモニアが亜硝酸に酸化される過程、特に亜硝酸が硝酸に酸化される過程が抑制されるため、作物に有害な亜硝酸が土壌中に集積することがある10)、とされる。
     つぎに、圃場土壌(pH9.1、原土壌)を用い、硫酸を添加して土壌pHを4、5、6および7に調整してトマト(Carmen)とトウガラシ(Sonora anaheim)の苗をポットに移植して栽培した試験の結果を図5に示した。なお窒素として硫酸アンモニウム(0.25gN/6kg土壌)を施与した。
     トマトでは原土壌で移植時からほとんど成長がみられず、葉が紫化する激しい窒素欠乏症状を呈した。pH7とpH6では生育は順調で葉色も健全であった。トウガラシでも原土壌の生育がもっとも悪く、葉は黄化した。トウガラシの場合はpHが低くなるほど生育が良好であった。これらのことは原土壌では硝酸化成が抑制され、施与したアンモニア態窒素が硝酸態に変わることなく、作物に吸収されなかったことを示している。
     このように、ゲレロネグロのような気象条件下では徹底した節水と塩害特にアルカリ害を回避する施肥法を採用することが持続的な農業を行う上でもっとも重要である。

  5. おわりに
     プロジェクト終了後、カウンターパートたちは進学して博士を獲得したもの、現在それを目指しているもの、また農業の現場で技術指導を行っているものなどさまざまであるが、それぞれの立場で大いに活躍している。日本人専門家とその技術に対する信頼は今なお厚い。技術移転の本質は人作りであると筆者は考える。その意味ではこのプロジェクトは大成功といえよう。
     現在のバハカリフォルニアの農業は大きな曲がり角に来ている。工業及び観光開発や人口増加のために農業用水にしわ寄せが来ている。本来乏しい水資源を奪い合うために地下水位が次第に低下している。場所によっては海水の陸地への侵入が起こり、塩害が進行し、自然生態系、農業生態系の破壊が生じている。農民の農地放棄が進み、コモンドゥ地域最大の町シウダコンスティッツトゥシオン(Ciudad Constitucion)付近では水不足のため農地が1/10に減少したといわれている。これらのことから、これまで栽培されてきた作物種の変更を余儀なくされている。現地農業研究機関は耐乾性・耐塩性種で付加価値の高い作物種の導入を図ろうとしている。たとえば実や葉が食用に利用でき、葉に寄生する虫から染料がとれるウチワサボテン(Opuntia)、耐塩性のマメ類(Phaseolus, Vigna)、実と葉が食料や飼料に利用できる塩生植物のサリコルニア(Salicornia)等である。これらの栽培法確立と普及に鳥取大学の協力が要請されており、何とか答えたいと願っている。

引用文献
1) Lone Planet Publications : Baja California, Lonely Planet Travel Survival Kit, (1994)
2) 藤井嘉儀:「メキシコ沙漠地域農業開発計画」に関する一考察、鳥大農研報、48 79-85(1995)
3) 遠藤常嘉・山本定博・本名俊正・高島雅子・飯村康二・ラウル ロペス・マリオ ベンソン:メキシコ・バハカリフォルニア半島中央部に分布する灌漑農地の塩類動態、土肥誌、71 18-26(2000)
4) 小谷佳人・山本太平・松本聰:都市下水の再利用に関する研究−砂丘地におけるカンガイ利用−、鳥大附属砂丘利用研究施設水文カンガイ部門最終調査報告書、16(1981)
5) 山内益夫:ゲレロ・ネグロ砂地での野菜栽培の現状と技術的諸問題、砂丘研究、38 10-35(1991)
6) Fujiyama, H, Benson, M. and Yamanouchi, M : Is calcium application necessary for crop cultivation in Guerrero Negro?, J. Fac. Agric. Tottori Univ., 29 31-36(1993)
7) Fujiyama, H., Benson, M. and Yamanouchi, M. : Fertility of three major nutrients of field soil in Guerrero Negro, J. Fac. Agric. Tottori Univ., 29 25-29(1993)
8) FAO : Water quality for agriculture, 29 Rev. 1 1-11(1984)
9) 山本定博:1992年度、1993年度メキシコ沙漠地域農業開発計画業務報告書
10) 山田芳雄:土壌中における養分の動態、新版作物栄養学、朝倉書店、140(1980)

平成12年6月16日開催「日本学術会議第17期第3回地域農学研究連絡委員会講演会」テキストより転載

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